これこそが究極の監視装置である「自動発砲装置」です。"SM70"という型式で1971年から東西ドイツ国境に配備されました。東西ドイツ国境1,378キロのうち約420キロにわたり5−6万基が設置されました。左右に張られたワイヤーに亡命者が引っかかると、装置内のTNT火薬(110グラム)に点火、約8ミリ角の金属弾が約80発も発射される仕組みでした。ただし、この自動発砲装置はベルリンの壁にはなく、東西ドイツ国境だけに設置されていました。
国境警備隊の実験によると、25ミリ厚の木板に命中した26発のうち6発は板を貫通する威力だったといいます。弾丸は100メートル以上は飛びましたが、最適射程距離は10メートルということでした。77年ごろからは改良型の配備が始まりましたが、自動発砲装置自体が「あまりにも残酷」と世界的に非難されたため、東独は84年ごろまでに全面的に撤去しました。人間以外にも、野生の動物が誤まってワイヤーに引っ掛かって弾丸を受けて死ぬケースもあったといわれます。
(クロイツベルク地区・『壁博物館』Haus am Checkpoint Charlieにて撮影)
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