イーストサイド・ギャラリー(Eastside Gallery)



 ベルリン中心部を流れるシュプレー川沿いにあった壁です。壁はその東側の岸辺と、川沿いのミューレン通りの間にありました。西ベルリン側から見ると、川の向こう側に立つ壁。イーストサイド(東側)と呼ばれるゆえんです。シュプレー川自体は東ベルリンの領域だったため、向こう岸に渡ることは当時は不可能で、通常の壁のように落書きができる場所ではありませんでした。そのためここは崩壊に至るまで、きれいなままだったのです。

 崩壊後、内外のアーチストらがこの壁1キロ余りの長さに渡って絵を描き、記念碑として残され、また屋外ギャラリーとして多くの観光客を集める名所になっています。とはいっても屋外ゆえに長年の風雪で絵は痛み、また上から別の落書きが施されたりしていて、老朽化が進んでいるという印象もあります。


 

 




 このモノクロ写真は、まだ壁が存在していた時代に現在のイーストサイドギャラリーと同じ場所を撮影したものです。もちろん東ベルリン側で撮った写真ですが、東側では境界線付近の撮影は厳しく禁止されていたので、これは車の中から隠し撮りした形です。走っている車は古そうに見えますが、東独では1989年の壁崩壊時まで、国民車トラバントを中心にこのような簡素な車が普通でした。撮影年月は不明ですが、意外に80年代後半のわりと新しい写真かも知れません。 ©Florian Bortfeldt
 下の写真は壁があった当時、西ベルリン側からみた現在のイーストサイドギャラリー。西側の市民はシュプレー川の対岸へ渡れないため、落書きもなくきれいです。


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